やっと終わった – 9日目から帰宅まで|ヴィパッサナー瞑想10日間コース(オーストラリア)⑦

間が空いてしまいましたが、ヴィパッサナー瞑想10日間、体験記の続きです。

(コースが終わって帰宅後すぐにまとめたメモがあるから、と随分放置してしまいました)

 

9日目 / 開き直って舟をこぐ

この日は(も?)やや睡魔との戦いが。

朝2時間の瞑想は平気だったのに、8時から9時の瞑想では眠気におそわれ、頭がコックリコックリ…舟をこいでしまいました。この時間は体を一切動かさずに瞑想をする時間。それなのに「他の時間では動かなかったし、常に頑張るのは無理だし、まあいいよね…」という本当に都合の良い言い訳をつけて、舟こぎを止める努力をしませんでした。ものすごい開き直りぶりに自分でもびっくりしたヨ!

あくびが出ることもあり、あまり大きな口を開けないようにはしていたけれど、正面にいるアシスタントティーチャーからはこういった様子は丸見えだったでしょうね…

掲示板に、明日の10時ごろに聖なる沈黙が終わるという案内がありました。 普段は9時から11時まで、ホールか自分の部屋での瞑想時間なのに、10時ごろに終わるってどういうこと?ちょっと気になる。

毎回の瞑想で体のしんどさと向き合うものの、痛みを感じなかった(認識していなかった?)時があったことに後から気づいたり、ふと気がつくと座っている感覚がなくなるほど安定しているような感じがしたり、日が経つにつれてほんの少し心身の変化があったのかもしれません。

 

10日目 / 聖なる沈黙が終わる

朝イチの2時間瞑想、後半ちょっと心地悪くなって、脚をもぞもぞ動かしたりして乗り切りました。 瞑想中に体を動かしたくなるのはあるあるですが、

動かすともっと心地悪さが気になる→また体を動かしたくなる

悪循環とわかっていながらやってしまいました。最終日で何となく気がゆるんだのかもしれません。何かに反応し始めると、よくない連鎖がどんどん生まれることをまさに体感。心地悪さは永久に続くものではありません。反応せず、客観的に捉えてスルーしましょう、です。

朝食を食べに食堂に行くと、掲示板にこの日のスケジュールが貼ってありました。今までとはだいぶ違うスケジュールでした!

(今後参加する人へのネタバレ防止の為に、ここでは詳細には触れないでおきます)

この日は新しく「慈悲の瞑想」Metta Meditation を習います。これまでにやった、呼吸や体に意識を向けるようなテクニック的なものではなく、自分や他者を思いやる気持ちを表すフレーズを、ヴィパッサナー瞑想の後に唱えるというものです。

前日のお知らせにあったように、朝の10時頃に聖なる沈黙が終了。いきなり喋る気にはならなかったので(すぐに喋りまくっている人もいましたが)、ホールの外に出てベンチに座ってカンガルーの親子(野生のカンガルーが敷地内を自由に歩き回ったり、草を食べたりしています)や、曇り空を眺めていました「あーやっと解放された」の安堵と脱力感、何とも言えない感じでした。

少し離れたところで、ホールで私の真後ろに座って瞑想していた女性が、同じようにカンガルーをぼんやりと眺めていました。しばらくしてから私の方に近づいてきて「話しかけてもいい?」と。私の横に座って「あなたが前に座っていてくれてよかった、瞑想中はいつも辛くて、目を開けるとあなたはいつも動かないで静かにじっと座っていて、すごく励みになったの」と話してくれました。

(え、瞑想の途中で目を開けていたんかーい?)心の中でチョット突っ込んでから、

「でもね、眠くて思いっきり船を漕いでいた時もあったよー」と言っておきました。大変だったよね~と互いにいたわり合い。

食堂付近で、人が集まって話している声が離れたところからも良く聞こえます。世界がガラリと変わったようでした。 男性の方がモーレツに話を始めていたような気がします(ウルサイ…)。

いきなり人と話をして、その後の瞑想で影響が出るのも怖かったので、私はできるだけ人混みから離れて、自由時間中もほんの15分ですが、瞑想をして落ち着くようにしました。その甲斐があったかどうかわかりませんが、その後の瞑想時間では、それほど心がざわつくことはありませんでした。

この日の夜の講話は少し早めに終わり、8時半ごろには部屋に戻れました。ホッとして疲れが出たのか、9時前でもすぐに眠れました!

 

11日目 / おうちに帰る!


最後の朝の瞑想時間は、少し流れが違いました(これも今後参加する人へのネタバレ防止で、詳細は書かないでおきます)。

2時間が終わると、預けていた スマホや貴重品類を受け取ってから朝食。 スマホを受け取ってすぐに電源を入れていた人もいましたが、私は朝食が終わるまでは電源を入れずにいました。施設の中は通信状態が悪かったし。

朝食後にコース終了。その後自分の部屋と、施設のどこかを掃除して帰宅となります。私はキッチンの掃除を選んで、 ディッシュウォッシャーに入れる前のお皿やお鍋などの簡単な洗い物を1時間ほどしました。

8時半ごろには施設を出て、家に向かいました。朝早いこともあり、道路の混雑はなく一安心。あれだけの沈黙の中から解き放たれた後に、長い時間運転するのが少し心配だったので…

施設を出るまでの間、カンガルーたちが見送ってくれました。車を停めてパチリ。

帰宅してからは、ゆっくりと元の生活に戻るようにしました。ヨガやサウンドセラピーも1週間お休み。できないこともなかったですが、急ぐこともないかと思って。この間、まだ早寝グセが残っていていました。健康的ですね。

…というわけで、ヴィパッサナ―瞑想の10日間を振り返ってみました。10-11日目のことはネタバレ防止と思って控えめにしておきました。

私はコース参加前に、他の人の体験談(ブログやYouTube)を色々と見て、こんな感じなのかーと参考にさせてもらっていたので、もしこれから10日間コースに参加しようと考えている、参加が決まっている人にとって少しでも参考になれば。でも、心身に起こることは本当に人それぞれだと思うので、こんな人もいるんだな程度に捉えてください。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。あと一回だけ!まとめ的なブログに続きます。



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ABOUTこの記事をかいた人

オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。在豪歴延べ15年ちょっと(パース・シドニー・ブリスベン)。日豪での会社員生活からヨガ講師に転身。ヨガアプリ「Down Dog」の日本語音声&翻訳、「ヨガジャーナルオンライン」のライター、サウンドセラピストとしても活動。オカメインコと庭のニワトリと、のんびり暮らしています。