ヨガクラスでのアジャストメント│沢山してもらうと良い?自力と他力を考える

 

ヨガクラスで先生が生徒さんの体に直接 手(時に足)を添えることがあります。アジャストメントとよばれるものです(以下アジャストとします)。

 

生徒さんがより安全に、より快適に、深くアーサナ(ポーズ)が取れるようにするためのお手伝い。

 

体に触れるアジャストをして欲しいですか?と聞かれれば YES と答える人は少なくないと思います。「やってもらった感」が得られるというのもあるかな?

 

では沢山アジャストしてくれるから良いクラス・良い先生なのでしょうか?

 

 

体に触れるアジャストをしてもらうことで、自分では気が付かなかったことに気づいたり、自力ではできずにこれが限界だと思っていたことの少し先を行けることがあるので、大きな収穫です。

 

しかし、時としてアジャストは「受け身」(→他力)で終わってしまうことがあるので、私はまず「自力」が大切だと考えています。

 

その自力を促すという意味でもまず口頭での指示をします。呼吸を続けて、膝を伸ばして、骨盤を平行に…など。これもアジャストのうち。

 

自分では気が付いていなかったけれど「腰が反りすぎないように」と言われれて腰に意識が向き、実は自分の腰が反れていたと気づくとか。

 

「呼吸を続けて」と先生から言われて自分の呼吸の浅さや、呼吸から意識が離れていたことに気づいたり。

 

指示を聞いた自分の頭から体に指令を出して、自分で「こうしよう」をするのが第一歩。案外これだけでも十分だったりすることもあります。

 

自力ではここまでだけど、手を添えれば体もあと少し無理なく動いて、アーサナ(ポーズ)が深まるなあ〜という時。

 

体は動くはずだけれど、頭が指示を出しきれていない場合の「ガイド」として。

 

そんな時に体に触れてのアジャスト、という風に考えています。

 

だから他力よりもまず自力。

 

 

ヨガ アジャスト

 

先生から体に触れてもらう回数が多いと、より一層 教えてもらっている!自分を見てくれている!ような気持ちになるかもしれませんが、受け身ばかりだと自分で知る、体感する機会が減ってしまいます。

 

私の経験ですが、ヨガを始めたばかりでまだ体の使い方がわかっていないころ、ひとつのアーサナで先生から上半身も脚も同時にアジャストを受けました。まさに手取り足取り。

 

自力で動かせる範囲を超えたもので、腕や脚を整体マッサージのように動かされ、まさにされるがまま、呼吸も止まっていたと思います。

 

結果、形としては出来上がっていたようですが、短時間でのことだったので、自分で体をどう動かしたら良いのかのヒントにはなりませんでした。

 

(自分では限界だと思っていた以上に「体の可動域としてはいける」ということに気づけたのは良かったと思いますが)

 

体に手を添えてもらって「ぱっぱっぱっ、はい出来たー!」と作ってもらうのではなくて、

 

✔️ 自分の体のどこに伸びを感じているのか
✔️ どこが心地よいのか・良くないのか
✔️ 体のどこをどう動かしているのか

こういったことを自分で感じることが大切だと思っています。

 

繰り返しますが、自力>他力 です。

 

あれもしてくれる~これもしてくれる~、そんなヨガクラスを好む(望む)方もいらっしゃるかもしれませんが、私は自分の経験上、それが生徒さんのプラスになるばかりではないと思っています。

 

オンラインクラスでは直接のアジャストが全くないため、それをデメリットと感じてしまう人もいるようですが、逆に、口頭での指示を聞き、自分で考えて動く練習の良い機会をとることもできます。

 

ヨガ アジャスト オンラインクラス

(オンラインでも、対面クラス同様に画面越しで出来る限り見ています。)

 

ヨガのクラスでは受け身(他力)だけではなく「自分で考える」ことも大切だということ頭に入れておくと良いかもしれません 🙂

 



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ABOUTこの記事をかいた人

オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。在豪歴延べ15年(パース・シドニー・ブリスベン)。日豪での会社員生活からヨガ講師に転身。ヨガクラスをする他は、ヨガアプリ「Down Dog」の日本語音声&翻訳、「ヨガジャーナルオンライン」のライターとしても活動。オカメインコと庭のニワトリと、のんびり暮らしています。